がん発見技術で討論 臨床医の「ぼやき」ヒントに


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がんの発見技術について話し合うワークショップの参加者ら=21日、宮古島市の宮古島マリンターミナル

 【宮古島】東京理科大学がん基盤科学技術研究センターの「可視化・認識グループ(VRG)」による、がん発見技術について臨床医と他分野の専門家が話し合う「バイオメディカル・インターフェース・ワークショップ」が21日、宮古島市の宮古島マリンターミナルで始まった。25日まで。

 ワークショップは2010年から宮古島市で開催され、ことしで4回目。がんを見つける技術について、臨床医の「こうだったら良いのに」という「ぼやき」に対して、医学以外の専門家が解決策を提案していく方法を取っている。他分野の専門家は、理学、工学、薬学やデジタルメディアデザインを専門とする「芸術学」まで含まれており、このワークショップから複数の共同研究が生まれるなど実質的な成果を挙げている。
 21日、東京理科大基礎工学部の曽我公平教授や、同大から琉球大大学院医学研究科に移った岸本英博教授らが同市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ねた。
 曽我教授は「自分の専門分野だけやっていると他分野の内容は見えづらいが、顔を合わせれば分かるところも多い」と説明し「宮古島で開催するというと、忙しい先生方がスケジュールを空けてくれる。開放感があり、この雰囲気が新たに知を生み出している」と話した。