竹富町民らが抗議 教科書問題


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 【八重山】「文部科学省の竹富町教育行政介入へ抗議する集会」(同実行委員会主催)が3日、石垣市健康福祉センターで開かれた。

参加した町民らは、八重山の中学校公民教科書問題をめぐり義家弘介文部科学省政務官が竹富町教育委員会に対して保守色の強い育鵬社版を採択するよう求めていることに「不当な介入に断固反対する」と反発。文科省に対する抗議文や、県教委や町教委に文科省の「圧力」に屈しないことを求める要請文を採択した。
 抗議文は、是正措置や法的手段を示唆した義家政務官の言動について「高圧かつ威圧的な言動に激しい怒りをもって断固抗議する」と強調。「民主的なルールにのっとって八重山地区採択協議会の粘り強い協議の行く末を見つめ続けることこそ、賢明な国の教育行政の在り方だ」と指摘した。
 保護者代表の女性は「保護者の願いは、信頼する先生が選んだ教科書で教えてほしいということだ」と主張した。
 高嶋伸欣(のぶよし)琉球大学名誉教授は、義家政務官が町教委に送った文書に公印や文書発出番号がないと指摘。「公文書と言えず、義家氏の個人プレーだろう。右往左往することはない」と話した。