宮古に漁業取締船 水産庁が常駐配備


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平良港に配備された水産庁の漁業取締船「いせはま」=13日、宮古島市の平良港

 【宮古・石垣】水産庁の漁業取締船が今月から宮古島市の平良港に常駐配備されたことが13日までに分かった。また同庁は時期を未定としながらも石垣島にも漁業取締船2隻を常駐配備する意向を示している。13日に宮古島市、石垣市を訪れた同庁の須藤徳之資源管理部長が明らかにした。

日台漁業協定締結を受け、日本政府として周辺海域での違法操業の本格的な取り締まりを強化する方針。同庁の漁業取締船は本島に常駐しているが、先島地方の常駐は初めて。
 11日から漁業取締船「いせはま」(499トン、17人乗り)が平良港に入港している。監視活動で15日に出港する予定。漁業取締船は漁船の違法操業が行われていないかを監視するのが目的。違反が疑われる漁船を見つけた場合、立ち入り検査などを実施する。海上保安庁の船とは違い、領海侵犯は対象とならない。同庁は宮古島市に平良港の1年間の使用許可を受けた。
 須藤管理部長は13日午前、宮古島市役所に下地敏彦市長を訪ね、港使用許可に礼を述べた。日台漁業協定の締結を踏まえ「違法漁船の取り締まりを徹底的にやらないといけない。(協定で認められた水域の)目前に母港があり、いざというときにすぐ駆け付けられる体制を敷くことは必須だ。先島のすぐ北側に境界線があり、台湾と合意した防衛ラインだ。一歩でも踏み入れる船があったらしっかり取り締まる」と強調した。
 下地市長は「かなりの数の台湾船がすぐ来ると思う。しっかり対応してほしい」と要望した。
 また須藤部長は同日午後の中山義隆石垣市長との面談で、2隻の漁業取締船を石垣に常駐配備する構想を説明した。

英文へ→Fisheries Agency announces patrol vessel on constant deployment at Miyako