住民側が敗訴 高江通行妨害禁止訴訟 福岡高裁那覇支部判決


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判決を受けて「不当判決」の旗を出す弁護士ら=25日午後2時5分ごろ、那覇地裁前

 米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事現場付近で反対運動をする伊佐真次さん(51)に対し、国(沖縄防衛局)が通行妨害の禁止を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部(今泉秀和裁判長)は25日、伊佐さんの行為を妨害に当たると認定した一審の那覇地裁判決を支持し、伊佐さんの控訴を棄却した。

 同訴訟では、沖縄防衛局が伊佐さんを含む2人の通行妨害禁止を求めて2010年に那覇地裁に提訴した。同地裁は、伊佐さんが座り込みをしたり、砂利袋の搬入を阻止するために両手を上げたりする行為を「純然たる表現活動の範ちゅうを超えている」として通行妨害と認定し、妨害しないように命じた。残る1人については国の請求を棄却していた。
 同訴訟に関しては、沖縄防衛局が08年に子どもを含む15人について、通行妨害禁止の仮処分を那覇地裁に申し立てた。批判を受けた沖縄防衛局は、後に子どもについての申し立てを取り下げた。【琉球新報電子版】
英文へ→Takae resident loses High Court battle