沖尚、逆転サヨナラ 県高校野球第8日


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北中城―沖尚 9回沖尚1死一、三塁、代打の上原康汰が右前にサヨナラ適時打を放つ=14日、北谷公園野球場(金良孝矢撮影)

 第95回全国高校野球選手権沖縄大会第8日は14日、沖縄セルラースタジアム那覇と北谷公園野球場で3回戦残り4試合を行い、ベスト8が出そろった。

第2シードの沖縄尚学は2―1で北中城にサヨナラ勝ちし、3年連続33度目の準々決勝進出を決めた。糸満は4―0で八重山商工を破り、4年連続18度目の8強入り。南風原は序盤の得点を守り切り、2―0で浦添を下して3年ぶり4度目のベスト8入りを決めた。第3シードの真和志は好機を得点につなげ、7―0で沖水に勝利、2年ぶり4度目の8強進出を果たした。大会第9日は15日、同スタジアムなどで準々決勝4試合を行う。

◆代打・2年 上原 決勝打/粘りの沖尚
 白熱した北中城との投手戦。沖尚が劇的な逆転サヨナラ勝ちで8強入りを決めた。
 九回裏。1点を追う沖尚は1死一塁から、6番平良勇貴の三塁打で同点にした。四球で1人出て1死一、三塁と、なおもチャンスは続く。七回から好投するエース比嘉健一朗の打順だったが、比嘉公也監督は代打に2年生の上原康汰を送った。
 初球の外角直球を「思い切り振っていった」という上原の打球は右前へ。左手を大きく突き上げ一塁へ走る上原の背で、三走の平良がサヨナラのホームを踏んだ。
 北中城のエース仲宗根亨のスライダーに苦しんだ沖尚だったが、後半は高めに浮き出した球に狙いを絞っていったという。
 同点打を放ち、逆転を演出した平良は「浮いた球に集中しようとみんなで話し合ったことが、結果につながった」と喜んだ。
 マウンドでは右の宇良淳、左の比嘉が継投。九回最後の打者を狙い通り三振に仕留めた比嘉は「流れを引き寄せる三振だった」と胸を張った。肘に違和感があり、慎重に投げていたという宇良も六回まで最少失点で奮闘。比嘉監督は「よく粘ってくれた。陰の立役者だった」と話し、要所でそれぞれが、攻守に役割を果たしたことを強調した。(宮里努)

<きのうの結果>
▽3回戦
真和志 7―0 沖水
南風原 2―0 浦添
糸満 4―0 八商工
沖尚 2―1 北中城

<きょうの試合>
▽準々決勝
【セルスタ】10時
浦添商―八重山
真和志―南風原
【北谷】10時
美里―美里工
糸満―沖尚