首里50年ぶりV 全国高校バレー県予選


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女子決勝で西原のブロックをかわしてスパイクを打つ首里の川満理子=16日、西原町民体育館(桑原晶子撮影)

 バレーボールの第66回全日本高校選手権大会(春高バレー)県代表決定戦は最終日の16日、西原町民体育館で決勝までを行い、女子は首里が西原を3―0で破って50年ぶり4度目の優勝を果たした。

男子は西原が3―0で美里工に勝ち、4年連続19度目の栄冠をつかんだ。優勝した両校は来年1月に東京で開かれる本大会に派遣される。

◆2エース躍動 勝利導く/相手研究、冷静な攻め
 首里女子は2人の3年生エースが活躍、西原の5連覇を阻み、チームを半世紀ぶりの栄冠に導いた。
 身長174センチでチーム一の高さがある川満理子と、161センチながら突破力のある主将の大田青和を対角上に配置。サーブで相手を崩すと、レフト攻撃を中心に力強く打っていった。
 県総体で敗れた後、西原の試合をビデオで見て研究し、作戦を練ってきたという。
 夏休みに、センターやライトからも打てるよう練習を積んだという川満。相手コートを見て冷静に空いた場所に打つことを意識した。「自分にマークが付くのは分かっていた。それをかわし、どれだけ決めるかが勝負だった」と振り返った。
 チームをまとめながら、もう一つの柱となった大田は前回の敗戦を糧に練習してきたことが「自信になった」と話し、競り合った場面でも「我慢して最後まで粘れた」と胸を張った。
 城間亮監督は「進学校で練習環境が十分でない中、近隣小中校の体育館を使って練習し優勝できた。感謝したい」と話し、「歴史の1ページをつくることができた」と喜んだ。
 12人の3年生のうち、県総体後も残ったのは5人。川満は「皆の思いを春高に持っていきたい」と話し、大田も全国へ向け「修正すべきところは直して、悔いの残らない試合をしたい」と力を込めた。(宮里努)