那覇空港第2滑走路、2020年3月末に利用開始


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 【東京】内閣府は那覇空港第2滑走路の供用開始予定日を2020年3月31日とすることを20日までに決定した。24日に官報公示する。同滑走路は、来年1月初旬から中旬にも着工し、19年末に完成する見通し。

工期は実質5年10カ月。滑走路は2700メートル、埋め立て面積は約160ヘクタール、埋め立て土量は約991万立方メートル。
 通常は、完成から供用開始まで検査や事務手続きなどに約6カ月かかるが、早期の供用開始を求める地元に配慮。完成した箇所の検査を行いながら別の箇所の工事を同時進行するなどし、完成後3カ月の異例の早さで供用開始できるよう対応する。19年9月ごろから着手可能な検査や事務手続きを進める。
 一方、沖縄総合事務局は20日、同滑走路増設に向けた埋め立て承認申請書を県南部土木事務所と那覇港管理組合(管理者・仲井真弘多知事)に提出した。19日提出した環境影響評価書の公告・縦覧も20日、県内外11カ所で始まった。同総合事務局と大阪航空局のホームページでも閲覧できる。10月21日まで。
 南部土木事務所と土木建築部海岸防災課が誤字・脱字などを確認する形式審査をした後、海岸防災課が内容審査を行う。那覇港管理組合も連携し作業する。
 沖縄総合事務局の藤澤友晴空港整備課長は20日、那覇市の南部土木事務所で埋め立て承認申請書1セット3冊(約4千ページ)の5組を喜屋武忠南部土木事務所長に手渡した。環境影響評価書補正書の公告・縦覧と埋め立て申請が同日に行われるのも異例。
 仲井真知事は「予定通り5年10カ月でできるようにしたい。早く処理するように求めている」と述べた。藤澤空港整備課長は「滑走路増設事業は県民から早期着工が望まれている。国も努力して可能な限り手続きを急ぎ、早い提出になった」と話した。(松堂秀樹)