「紅いもタルト」ハラール認証 県内業界で初


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ハラール認証について発表するお菓子のポルシェの澤岻カズ子社長(中央)ら=31日、県庁

 菓子製造のお菓子のポルシェ(読谷村、澤岻カズ子社長)の「紅いもタルト」が、イスラムの戒律に従って生産された「ハラール」の認証を取得した。県内では八重山殖産に次いで2件目で、菓子業界では初めて。

県物産公社(那覇市、上里至社長)の支援事業を通して認証に取り組んだ。関係者らは県産土産品の消費増やイスラム教徒の誘客増など沖縄観光への波及効果に期待している。31日、関係者が県庁で会見した。
 今回は、タルト専用の製造ラインを持つ国際通り松尾店工場(那覇市)で作られた商品についての認証。同店では現在年間940万個ほどを製造販売しているが、今後は県内他店舗での販売も順次増やしていく予定。早ければ5月上旬にも認証マークを記した商品を販売する。澤岻社長は「イスラム教徒の観光客に安心して買い物し、食べていただく土産品として、県内の観光振興に寄与したい」と抱負を述べた。
 NPO法人日本アジアハラール協会(千葉市)が製造工程や原材料、清潔な環境などを検査した。
 会見に同席した同協会理事長のサイード・アクター博士は「どの項目についても、レベルの高い基準に達していた」と説明。「昨年、初めて沖縄に来た時に自然の美しさに驚いた。イスラム教徒にとってまだ沖縄は知られていない土地で、土産品などが充実してくれば、安心した観光地として需要が伸びるだろう」と話した。
 県物産公社の宮城尚志常務は「ハラール認証商品はマレーシアやシンガポールなどの市場にも展開できる。ハラール認証の県内でのさらなる普及、拡大を図りたい」と意欲を示した。
英文へ→Sweet Bakery Porsche gets halal certification for its Beniimo tart