金武町長、北谷の米施設受け入れ ハンセン移転


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米軍キャンプ瑞慶覧の一部施設のキャンプ・ハンセンへの受け入れを表明する儀武剛金武町長(右)=14日、町役場

 【金武】金武町の儀武剛町長は14日、北谷町の米軍キャンプ瑞慶覧内・白比川沿岸区域の管理事務所や倉庫など施設を、金武町のキャンプ・ハンセンに移転する計画の受け入れを表明した。

 施設移転は2013年4月に日米両政府が合意した嘉手納より南の返還・統合計画で明記されており、計画に基づく市町村の移設受け入れは初めて。同日、町役場で武田博史沖縄防衛局長と合意した。
 移設されるのは海兵隊コミュニティーサービス庁舎と管理事務所、整備工場、倉庫の約10ヘクタール。移転の整備面積やハンセン内での場所は未定という。
 儀武町長は受け入れの理由として、一般廃棄物最終処分場の建設予定地であるハンセン内の一部土地約3ヘクタールの返還にめどが立ったことなどを挙げ、「返還される地域があるなら、総合的に考えて(受け入れは)負担増にならない」との見解を示した。
 町は統合計画でハンセンに移転が予定されている瑞慶覧などの2区域については、基地跡地の雇用促進や金武レッド・ビーチ訓練場の軍民共用バース整備など、町要望に対する回答状況を見ながら受け入れを判断するとしている。
 統合計画について町は、昨年6月から条件を付けて受け入れる意思を政府に伝え、調整を重ねてきた。