米軍に賠償請求開始 県漁連、はえ縄切断被害を報告


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 県内マグロ漁船のはえ縄が相次いで切断された問題で、県漁業協同組合連合会(国吉真孝会長)は3日、切断したとみられる音響測定艦「インペッカブル」が所属する米海軍に対し、損害賠償を請求する手続きに入った。

同日、仲介する在日米海軍法務部宛てに被害報告書を送付した。今後、請求する様式が各漁業者宛てに届き次第、県漁連が証拠と合わせて一括で請求する。様式が届く時期は明らかにされていない。
 被害報告書は今後、神奈川県横須賀市の在日米海軍が英文に翻訳し、米ワシントンの米海軍本部に送付する。請求書の様式が届く時期について、在日米海軍は県漁連担当者に対し「少し時間がかかる」と答えたという。担当者は「1、2カ月かかるようなら、催促する」と話した。
 県漁連は現在、切断されたはえ縄や映像などの証拠品を各漁協から収集しており、被害額については被害船が所属する各漁協が積算している。請求時に県漁連がまとめて送付する。
 県漁連の国吉会長は取材に対し「県内漁業者に被害が出ている以上、訴えるべきことは訴える。まずは海軍からの様式を待ちたい」と述べた。
(長嶺真輝)