辺野古ブイ週明け準備 防衛局、県に岩礁破砕申請


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄防衛局は11日、県に対し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て本体工事にかかる岩礁破砕の許可申請書と、埋め立て工事前に行うボーリング調査開始に向けた事前協議書を送付した。関係者によると、ボーリング着手予定は記載していない。防衛局は市民らの海上抗議活動を排除するためのブイ設置に向けた準備を週明けから本格化させる。

 防衛局は既に陸上部分の施設解体工事などを進めており、年度内の着工を検討している埋め立て工事に向け作業を加速したい考え。
 一方、岩礁破砕を審査する県水産課は週明けにも申請書を受理。昨年末に仲井真弘多知事が辺野古埋め立てを承認したことを受け、岩礁破砕も許可するとみられる。同課によると、許可するまでの審査期間は2013年度の平均で23日かかっており、辺野古沖の埋め立てに関しても8月ごろまでには許可される見通し。
 ボーリング調査については通常、軽微な岩礁破砕となるため許可は不要とされている。同課は週明けから防衛局と事前協議し、詳しい調査概要を確認する方針。協議にかかる平均日数は8日間という。
 岩礁破砕をめぐっては名護市が6月26日、防衛局に反対の意見書を提出。反対理由として(1)土砂の堆積など漁港利用に重大な支障が生じる恐れがあるにもかかわらず、漁港管理者と調整していない(2)予定水域での文化財調査が実施されていない(3)辺野古川河口部が狭くなるなどの恐れがあるが、河川管理者と調整していない(4)漁業の操業だけでなく、近隣の海洋レジャーなど市の産業に重大な影響を及ぼす-などを挙げた。