芸能・文化

円熟の情け歌響く 金城恵子コンサート

息を合わせて演奏する金城恵子(右から2人目)、田場盛信(左から2人目)、徳原清文(右端)、安慶名久美子(左端)ら=13日、那覇市のテンブスホール

 民謡歌手の金城恵子の「“想(うむ)い”コンサート」が13日、那覇市のテンブスホールで開かれた。昨年、小浜司のプロデュースで発表したアルバム「想い」に参加した徳原清文、田場盛信、安慶名久美子、石川陽子らを客演に迎えた。円熟味を増した金城の情け歌と個性あふれるゲストの”想い”が響き合った。

 情け歌の名手をあらためて印象づけたのは「遊びションカネー」。妹で琉球箏曲興陽会師範の安慶名と歌った。安慶名の歌も金城と似て情けがある。ひときわ大きい拍手を送られ、金城自身も「聞ちぐとぅやいびーたんなー」と満足げだった。安慶名は古典「二揚仲風節」を独唱したが、途中から徳原が一緒に歌い出すハプニングもあった。
 田場と金城が歌った「サーサー節」は優しくささやくような田場の声と金城の声が絡み合った。田場のデビュー曲「ハワイ便り」でもデュエットしており、息はぴったりだ。金城と徳原の「二見情話」は徳原がどっしりしたスケールの大きい歌を聞かせた。金城を「沖縄のお母さん」と慕う大阪生まれの石川陽子とも歌い、石川はみずみずしい色香を放った。
 情け歌の印象が強い金城だが「ヒヤミカチ節」では早弾きも披露。続く「嘉手久」では観客がカチャーシーを踊り出した。アンコールはリクエストに応えてデビュー曲の「想い」。金城にとって「めぐり会った一番大切な歌」だ。伴奏を三線と箏だけに絞り美声が際立つ。観客はカチャーシーと打って変わって静まり返り、40年余を経ても輝く恋歌に聞き入った。(伊佐尚記)



琉球新報