久高島イザイホー中止 78年最後に、後継者不足


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 【南城】久高島で12年に1度開催される祭祀(さいし)「イザイホー」が、ノロの不在、儀式の主役となる神女(ナンチュ)の不足によって中止になることが25日までに分かった。7月上旬の神人(カミンチュ)会議で決定され、神に中止の許しを請う「わびの拝み」もすでに行ったという。

イザイホーは1978年に開かれたのを最後に、3回連続の中止となった。90年、2002年と同様、島外への移住者増加などによる後継者不足などが原因。
 イザイホーは島で生まれ育ち、島出身の男性に嫁いだ30歳から41歳までの女性が、神人行事に参加するため、ナンチュとしての洗礼を受ける儀式。旧暦の11月15日からの5日間行われる。洗礼を受けた女性は70歳で引退するまで神に仕え、ナンチュとして島民の健康と繁栄を祈る。
 内間文義区長は「イザイホー経験者から、直接受け継ぐことができる機会は今回が最後かもしれない。後継者がいないことで中止になるのは残念で仕方がない」と話した。