【辺野古緊迫】桟橋、沖合50メートルまで延びる


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新たしくできた桟橋に接岸する海上保安庁のボート=27日午後3時25分、名護市辺野古

 【名護】米軍普天間飛行場の移設に向けた海底ボーリング調査が目前に迫る名護市辺野古の海域では、27日も移設に反対する住民らが抗議の声を上げる中、浮標灯(ブイ)や浮具(フロート)を海上に運ぶためとみられる浮桟橋の設置工事などが進められ、午後3時すぎには沖合50メートル以上にまで桟橋の建設が進んだ。

 一方、海底調査に向けた準備作業を監視するために海上からカヌーで接近した住民が海上保安庁に一時、身柄を拘束されるなど、周辺海域では日に日に緊張が高まっている。
 「海保の弾圧を許さないぞ」「仲間を返せ」。海上保安庁による身柄拘束の一報が入った午前10時30分ごろ、陸上のキャンプ・シュワブ第1ゲート前で座り込みを続ける住民らは怒りの拳を上げた。シュワブ内に突入しようとする場面もあり、警備に当たる機動隊ともみ合いになるなど現場は一時、騒然となった。
 身柄拘束について第11管区海上保安本部は「作業区域付近にいて危険なので安全指導をした。拿捕(だほ)ではない」としている。
 午後にはシュワブ沖合で、作業の様子を監視しようと現場に接近した船舶2隻を海上保安庁のゴムボートが取り囲んだ。報道陣の船舶が取材を目的に接近すると、海上保安庁は「安全指導を行っている船舶に近づかないでください」などと拡声器で呼び掛ける場面もあった。【琉球新報電子版】