貨物情報を効率管理 琉球ネットワークサービス


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 システム開発の琉球ネットワークサービス(那覇市、渡慶次賀雄社長)は、貨物輸送業者やメーカーなどを対象とした情報管理サービス「スマート・ビジネス・プラス(仮称)」を秋ごろに提供開始する。

受発注や出入荷の管理は、正確かつ効率的に作業を進めるため、情報を登録したバーコードを採用。情報はインターネットのクラウド上で管理するため、いつでも確認できる。さらに多言語にも対応し、県や全日本空輸(ANA)が進める国際物流ハブ構想を後押しする。
 貨物輸送業者は品名や価格などの貨物情報、荷送り人と荷受人に対する請求と入金処理、取引実績や総重量などの帳票管理までを同サービスで行える。貨物情報は手書きによる入力ミスを防ぐため、貨物ごとに添付したバーコードに登録する。バーコードリーダーで読み取った貨物情報は、無線通信技術「ブルートゥース」で接続したスマートフォンやタブレット端末に表示され、即座に確認することができる。従来のように手書きした情報を事務所に戻ってからパソコンに入力する必要がなくなり、作業の効率化が図れる。人件費削減にもつながるという。
 メーカーにとっても同サービスの活用は利点がある。自社商品の在庫情報などはクラウド上で管理するため、いつでもリアルタイムで情報を閲覧できる。そのため海外での商談時でもタブレット端末などですぐに在庫を確認することが可能だ。言語も日本語、英語、中国語に対応する。
 蓄積されたデータは、月別の売上高や取引数、商品別仕入れ数などさまざまな条件で分析できる。
 同社の上原啓司最高経営責任者(CEO)は「今後はハブ事業によりアジア向けの航空と船の貨物輸送がどんどん増える。効率的に貨物や商品の情報を管理できるシステムが必要だ。クラウド上での管理なので小さな企業でも活用でき、県外や海外の業者にもサービスを展開できる」と意欲を見せた。(長嶺真輝)

情報管理サービス「スマート・ビジネス・プラス(仮称)」のイメージ図
バーコードリーダーで読み取った情報が、接続されたタブレット端末に即座に表示される=1日、那覇市の琉球ネットワークサービス