自然海岸 豊かさ実感 浦添市自治会長会“宝”活用へ視察


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カーミージーの上から浦添市西海岸の自然海岸を見渡す浦添市自治会長会の一行=7月23日、浦添市港川

 【浦添】浦添市内40の自治会で構成する浦添市自治会長会は7月23日、浦添市の西側に広がる自然海岸を視察した。案内した銘苅全郎港川自治会長は「港川のまちづくりとして活用を進めているが、浦添唯一の海であるこの地域を浦添市の宝として捉え活用を考えてほしい」と呼び掛けた。

 地域のシンボルである「カーミージー」を中心としたまちづくりのため、港川自治会が自然海浜の保全を要望していることを受け、自治会長会として課題共有と現状把握のため現地を訪れようと実施した。
 視察したのは牧港補給地区(キャンプ・キンザー)裏手の海域。広大な米軍基地に隠れてなかなか人目につきにくい一帯では、手付かずの自然環境が残されている一方で、国の西海岸道路建設や浦添市の西海岸開発事業といった開発による景観の変化も急速に進む。
 港川地域からはサンゴ礁に囲まれたイノー(礁池)に出入りでき、一行は海岸べりを歩いたりカーミージーに上ったりしながら、透明度の高い海を実感した。銘苅会長は進行中の埋め立て工事による環境影響などを説明し、港川自治会として自然観察会やカヌー体験のプログラムに取り組んでいることを紹介した。
 視察後は港川公民館で意見交換があり、港川の海で採れたアーサ汁など海の幸膳が昼食に振る舞われた。
 自治会長たちの間でも初めて訪れたという人から、50代以上なら海水浴や釣りで浦添唯一の海を体験したことがあると思い出を語る人までさまざまだった。
 グリーンハイツ自治会の与那嶺光國会長は「浦添にこれほど豊かな自然が残っているのに感動した。将来にわたって大事にすべき浦添全体の自然として、今度は自治会の人たちも連れてきたい」と語った。