琉球海運が小口貨物の輸出拡大 台湾航路を活用


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 琉球海運(那覇市、山城博美社長)は、沖縄発の輸出貨物の増大を図ろうと、台湾航路で10フィートコンテナの混載サービスを9月にも始める。通常、外航で使われるサイズより小型のコンテナを投入することで、小口貨物の輸出機会を拡大し、県内中小企業の利用促進につなげたい考えだ。

 琉球海運の台湾航路は、博多―鹿児島―那覇―宮古―石垣―台湾・高雄を結ぶ。世界各国から高雄に集められた貨物を那覇に運ぶ一方、台湾向けの航路は、生活物資などを輸送する博多―石垣の内航の利用が主体で、空きスペースの有効活用や輸出貨物の確保が課題となっている。
 国際海上コンテナは国際標準化機構(ISO)の規格で一般的に20、40フィートが使われていることから、海外では、10フィートコンテナの港使用などの取り決めが整備されていない現状がある。琉球海運は、台湾の港湾管理者と調整し、期限付きで取り扱える許可を得た。
 台湾航路を走る琉球海運のRORO船は、週1便で、那覇を金曜の夜に出港、日曜の朝に高雄に着く。
 同社の高崎裕外航課長は「RORO船は航空機よりコストが低く抑えられ、コンテナ船より輸送時間を短縮できる」と特性をアピール。「10フィートコンテナへの混載で、小口貨物の輸出頻度を高めることができる。まずは少量の輸出から始め、海外展開につなげたいと考えている県内企業などに是非活用してほしい」と話した。(桑原晶子)
英文へ→RKK LINE to increase small cargo shipment