経済

ナスミバエ生息域拡大 県、唐辛子の移動自粛要請

生息範囲が拡大しているナスミバエ

 島トウガラシやトマトなどナス科の植物に寄生し腐敗させるナスミバエの生息地域が拡大している。ことし7月で、昨年度の発生地域数の約2倍となる21の市町村に広がっている。国内で初めて沖縄で発生が確認されて以降、発生範囲は縮小傾向で推移していたが、ことしに入って倍増した。

県農林水産部と県病害虫防除技術センターは14日、県庁で会見し「ナスミバエの発生に関する注意喚起とトウガラシの移動自粛」を呼び掛けた。旅行者や農家らに対して、本島から県外、未発生地域への生トウガラシの移動自粛を求める。
 ナスミバエは1984年国内で初めて与那国島で発見された。一時期、発生地域数は縮小し、市町村数は2011年度が8、12年度が7、13年度が11だった。
 14年度は7月時点で、糸満市や南城市など新たに10市町村で生息が確認された。特に発生の多い沖縄市や読谷村などの中部地域は、確認市町村が10に上っている。中部は、ナスミバエが寄生する雑草のテリミノイヌホオズキが多いことも影響しているとみられる。
 成虫の体長は約6ミリほどで、羽の先端に黒点があり、腹部全体が茶色っぽいなどの特徴がある。島トウガラシやピーマン、トマトなどナス科の植物に寄生し、幼虫が果実を食べて腐敗させる。県の担当者によると、トマトやピーマンは、ビニールハウス内で農家の管理下で栽培されているため、発生はあまり見られなかったという。一方、島トウガラシは露地栽培で農薬散布せずに成長するため、ナスミバエにとって最適な生育環境となっている模様だ。
 発生が確認されている地域は、沖縄本島と阿嘉島、渡名喜島、粟国島だ。これらの地域を移動自粛の対象地域とし、先島などの未発生地域の離島や本土へ生の島トウガラシを送らないよう呼び掛けている。県はチラシの配布や定期的な農薬散布を予定している。
 ナスミバエを確認した場合は、県病害虫防除技術センター(電話)098(886)3880まで。



琉球新報