辺野古 抗議中、市民けが 海保が取り押さえ


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市民を押さえ込む海上保安官=22日午前11時20分、米軍キャンプ・シュワブ沖(豊里友行さん提供)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市移設に向け、辺野古沿岸部の浅瀬に設置されていた2基目の青いスパット台船が22日、同じ浅瀬のより辺野古集落に近い方向に移動した。21日に掘削機が移動した陸上部では、作業員の姿が確認された。

海上では、海上保安官が市民らの乗るカヌーを止めた際、市民がけがを負った。海上での抗議行動中、海保の取り押さえで市民がけがを負ったのは2人目。
 海上で、プラカードを掲げ抗議していたカヌーに乗る男性2人が、海保職員に取り押さえられた。うち32歳の男性は海保の職員に首をつかまれた。首に違和感を覚え、病院に行ったところ、全治10日の頸椎(けいつい)捻挫と診断された。
 別の船に乗っていた36歳男性は「海上保安官がカヌー隊に馬乗りになっているように見えた。海保はやりたい放題だったが、見られていると分かると丁寧な扱いに態度が変わった」と話した。
 カヌー隊を激励しようと県議らが乗った船が近づこうとしたところ海保の船が進路をふさぎ、保安官が「本船の前を横切るな」と荒々しい口調で叫んだ。県議や市民が抗議し、謝罪を求めたが、船内にこもり対応しなかった。乗船していた山内末子県議は「許されないことだ。海保がどのような法的根拠があってやっているのか県議会で追及する」と述べた。