11管、要請文を拒否 9市民団体「民意無視」


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 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」など九つの市民団体は22日、第11管区海上保安本部を訪ね、名護市辺野古での海上警備の緩和を要請した。9団体の代表を務めた具志堅隆松さん(60)=ガマフヤー代表=が要請文を11管の職員に手渡そうとしたが、職員は「意見を丁寧に聞いた」「今聞いた話を上に伝える」などと述べて、文書の受け取りを拒否した。

 具志堅さんらは、20日午前から11管に対して「担当者に文書を直接手渡したい」と何度も伝えたが連絡はなく、22日朝には「過剰警備ではない」と告げられ電話を切られた。「それで引き下がる話ではない」と同日、11管を訪れ、職員らを前に要請文を読み上げた。海保の警備は過剰と指摘し、禁止水域を示す浮具(フロート)を越えていない市民に海域から強制退去を求めないよう要請した。
 市民らは「陸上では米軍基地のフェンスを越えなければ排除されない。海上ではフロートの外で強制排除される。表現の自由が不条理な形で押さえ込まれている」と主張。海保職員は「離れてと言われたら離れてくれればそれでいい」などと述べた。
 具志堅さんは「民意の受け取りを拒否したということ。(日本は)主権在民で、公務員としてやってはいけない。県民の側に立っていない。県民無視の姿勢が表れている」と話した。
 要請を取材する報道陣に対し、海保職員が妨害する一幕もあった。