「鏡水大根」を商標登録 伝統野菜ブランド化へ


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 那覇市鏡水大根事業協同組合はこのほど、那覇市の伝統野菜「鏡水大根(カガンジデークニ)」を商標登録した。同組合の新垣吉雄理事長は「4年前から商標登録のため準備を進めてきた。ブランド化を図り、生産拡大につなげたい」と語った。今後はJAの直営店などでの販売も検討する。

 新垣理事長は、県産品が県外企業に商標登録されていく状況を心配し「鏡水大根」も商標登録をしようと関係機関と勉強会を重ね、手続きを進めてきた。「現在は一部の飲食店と学校給食に大根を提供している。まだ一般に出回るほど生産量は十分ではない。昨年度は4トン出荷した。今後はJAの直営店などで販売を検討している」と語った。
 鏡水大根は、現在の那覇空港や自衛隊那覇基地がある場所で戦前作られていた野菜で、戦後は生産が一時途絶えていた。青首大根に比べきめ細かで水分が多く、煮崩れしにくく味が染み込みやすいのが特徴だ。鏡水大根の収穫時期は12月下旬から2月末まで。

園児の前で収穫された「鏡水大根(カガンジデークニ)」=1月、豊見城市我那覇
「鏡水大根」の商標登録証を手にする那覇市鏡水大根事業協同組合の新垣吉雄理事長(右)と平良正弘理事=3日、那覇市の琉球新報本社