山口沖縄相、予算確保に意欲 初来県、知事と会談


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仲井真弘多知事(右)と会談する山口俊一沖縄担当相=9日午後、県庁

 山口俊一沖縄担当相が9日、就任後初めて来県した。県庁で仲井真弘多知事と会談し、内閣府が2015年度沖縄振興予算の概算要求で3794億円を計上したことについて「ちゃんと取らないといけない」などと述べ、満額確保に向けて努力する姿勢を示した。

 知事は沖縄本島への鉄道敷設に向けた取り組みの加速化を要望。那覇空港の着陸料軽減の継続、航空自衛隊那覇基地への民間エリアの拡張、前期高齢者交付金の算定額に関する格差是正のほか、米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止についても尽力を求めた。
 山口氏は記者団に対し、沖縄振興費について「なんとしてでも要求通り満額を取りたい」と述べた。鉄道については「費用対効果もあるが、いろんなやり方がないか、踏み込んで調査したい」と述べ、県が要望する「上下分離方式」などを検討する考えを示した。
 山口氏は喜納昌春県議会議長や経済団体代表とも会談。同日夜には那覇市内のホテルで仲井真知事と非公開で再び意見交換した。
 第2次安倍改造内閣の閣僚の来県は初めて。10日は科学技術大学院大学や普天間飛行場、西普天間住宅地区などを視察し、首長らとの懇談後に帰任する。