喜び3重奏 親子で新人賞 琉球古典芸能コンクール・三線


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親子3人で第49回琉球古典芸能コンクールで新人賞に合格した安里さん親子(前列)=6日、中城村

 【中城】8月の第49回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)の三線野村流・新人部門で北中城村の安里績さん(59)、良江さん(59)夫婦と娘のあゆみさん(30)が親子で新人賞に合格した。

親子での合格は初めて。3人は「練習を積んで演奏できる曲を増やしていきたい」と意気込んでいる。
 安里さん親子が三線に取り組むきっかけとなったのは、長女のしのぶさん(33)が3年前のコンクールで新人賞を受賞したこと。それぞれが仕事などの合間を縫って、中城村にある比嘉恒夫師範の教室に通い、課題曲の演奏方法や衣装の着付けなどを学んできた。合格を果たした今、親類の結婚式など、機会があれば親子での演奏も行う予定だ。
 3度目の挑戦で合格を果たした績さんは「本番では緊張したがスムーズに演奏できた」と顔をほころばせた。
 三線のほかに太鼓の演奏ができる良江さんは「古典の曲は民謡とは違い難しかった。課題曲の『稲まづん節』は1年かけて練習したので合格できて良かった」と笑顔。あゆみさんは「仕事の合間を縫って先生に指導してもらった。本番では緊張して声が震えたが、合格できて本当にうれしい」と喜んだ。
 安里さん親子の指導に当たった比嘉師範は「1年前と見違えるほど上手になった。欠席も少なく一生懸命に練習に取り組んでくれた。3年後には優秀賞を目指して頑張ってほしい」と目を細めた。