海保、「刑特法適用」と5人拘束 辺野古沖、初の明言


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 【辺野古問題取材班】新基地建設に向けた海底ボーリング調査が進む名護市辺野古沖で12日、海上保安官がカヌーで抗議行動をした市民ら5人を拘束した。保安官は拘束した市民らに対し、「刑特法(刑事特別法)を適用する」などと発言した。刑特法の適用をにおわす発言は初めて。

海保は5人に対し、ゴムボートの上でサングラスや帽子などを剥ぎ取るなどし、拒否したにもかかわらず顔写真を撮影。「後で呼び出すからな」とも言ったという。
 市民らは「拘束は突然で、いきなり刑特法という文言も出た。航行中は全く注意、通告はなかった」と説明。脅しとも取れる言葉を発しながらの撮影に対しては「とても怖かった」と声を震わせた。
 第11管区海上保安本部は、写真撮影の理由について「けががないか確認するために相手の同意を得て、サングラスなどを取ってもらった。確認するために同意を得て、写真撮影を行った」としており、カヌー隊の証言と食い違っている。刑特法などの発言については「現場での言葉のやりとりは確認できていない」と回答している。