辺野古新基地 フロート外で拘束 海保「犯罪を予見」


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海上保安庁のゴムボートに引き上げられる市民=13日午前、名護市辺野古沖

 【辺野古問題取材班】新基地建設が進む名護市辺野古沖で13日午前、カヌーに乗って抗議していた市民の少なくとも9人が海上保安庁に拘束された。全員、浮具(フロート)内には入っておらず、フロートより外側の浮標灯(ブイ)より離れた場所で拘束された市民もいた。

フロートの外側での拘束について現場の海上保安官は「犯罪が予見される状況だった。犯罪を未然に防ぐため拘束した」と説明した。市民らは「海保は正当な抗議活動だということを理解していない」「われわれは犯罪者か」と批判した。
 午後の抗議行動でも午前に拘束された市民も含め、フロートの外側で3人が拘束された。市民らが初めてフロートを越え抗議行動をした8月26日以降、海保はフロート内に入った市民を中心に拘束していた。だが12日からはフロートの外での拘束を再開している。
 海上保安官はこの日、初めはフロートから50メートル前後外側に設置されたブイの内側に入らないよう注意していたが、後になって「フロートから300メートル以内に近づくな」と警告、すぐに9人余を拘束した。午後は、フロートから300メートル前後に停泊する防衛局の警戒船を指し「その外側に出なければ必要な措置を取る」とし、市民3人を拘束した。