力勝負、必死の攻防 本部町渡久地大綱引、西に軍配


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西方が勝利した大綱引=21日、本部町渡久地西神社前

 【本部】300年の歴史を誇る伝統行事「本部町渡久地行政区大綱引(中曽根義人綱引実行委員長)」が21日、町の渡久地海洋道路(西神社前=本部郵便局前通り)で7年回りで開催された。3分余の熱戦の結果、前回に続いて西方に軍配が上がった。

 行事は豊年祭と交互に行われ、今年は大綱引きの年。区民のほか故郷を離れ、県内各地に住む、郷友会員や町内外から大勢の人が詰め掛けた。「ワッショイ」「ワッショイ」と勇壮な掛け声が響き、熱気にあふれた。
 午後2時30分から始まった道じゅねーは、東西の旗頭を先頭に、神社前をスタート。なぎなた、豊年音頭、あしびなーなど、それぞれ踊りを披露して景気付けた。
 午後5時からシタク(牛若丸対弁慶対決)では、東の牛若丸と西の弁慶に扮した若者が、東と西に分かれ、青年男子に支えられて、バンクの上で白熱した戦いを演じた。沿道を埋めた見物人を沸かせた。
 夕方からは、中曽根実行委員長の合図で、大綱引が始まった。
 お年寄りから子どもまで、雄綱と雌綱を合わせて66メートル、胴周り1・9メートルの綱を引き合った。ドラや太鼓が打ち鳴らされ、大声が飛び交って通りの盛り上がりは最高潮に達した。3分余にわたり、双方とも必死の攻防が続いたが接戦の結果、西方が勝利した。
(上間宏通信員)