当真さん、発言機会逃すも「参加は意義」 国連先住民族会議


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 先住民族の権利保護、拡大について話し合う初の「先住民族世界会議」2日目が23日、国連本部で開かれた。「住民族の土地、領土と資源」をテーマとする第3分科会で発言予定だった国連NGO(非政府団体)「琉球弧の先住民族会」の当真嗣清さんは議事進行が遅れたため発言の機会を逸した。

会議は同日、閉幕した。
 土地などをめぐる琉球人の権利について主張する予定だった当真さんは「発言できなかったことは残念だが、国連や先住民族の仲間が受け入れてくれたことは意義が大きい」と話した。
 当真さんは、琉球の土地が奪われた経緯について「琉球王国は独立国家で、1854年には米国との間に修好条約を結んでいた。79年、日本政府は琉球を強制的に併合し、私たちの土地を植民地化した。日本政府は同化政策を強制し、琉球の言語や土着の風習、宗教、生活様式を禁止、規制した」などと説明した上で、琉球人を先住民として認識することを日本政府に求め、米軍基地の撤去を日米両政府に要求する予定だった。
 先住民族世界会議の分科会には、日本から「北海道アイヌ協会」の阿部一司副理事長も参加した。