県内いじめ 3千件減 軽微報告増の反動か


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県教育庁の諸見里明教育長は26日、2013年度の県内小中高校でのいじめの認知件数(暫定値)は535件(前年度3538件)であることを明らかにした。同日の県議会代表質問で山内末子氏(県民ネット)への答弁。正式な件数は10月中旬に文科省が公表する予定。

 認知件数が前年度から大幅に減少した理由として県義務教育課の担当者は(1)各学校でいじめは絶対に駄目だという人権意識が高まっている(2)12年度の結果は、前年の大津市いじめ自殺事件の影響で軽微と思われることでも積極的に把握したため件数が増えた―と説明している。
 一方、県内の認知件数は09年度は363件、10年度は297件、11年度は296件とここ数年300件前後で推移していた。このことから13年度は増加したとみることもできるが、県によると、文科省は大津市のいじめ自殺事件を境に軽微な事案でも発見、報告するようにという方針に転換しており、12年度から学校現場からの報告件数が増える傾向にある。県の担当者は「認知件数が少ないことが良いとも限らず、逆に隠ぺい体質だと指摘されることもある。件数よりも解消率を重要視していきたい」と話した。