中部南地区火葬場建設 予定地選定、大詰め

火葬場の建設候補地として絞り込まれた中城村安里の土地

候補・中城できょう説明会 地元合意、財源鍵に

 宜野湾市、北谷町、西原町、北中城村、中城村の5市町村で建設を予定する中部南地区火葬場・斎場(仮称)の建設地選定作業が大詰めを迎えている。28日には、15の候補地の中から建設予定地として絞り込まれた中城村安里で住民説明会が開かれる。各自治体の担当者は「地元や地権者の合意形成が鍵になる」と口をそろえる。

2019年度の供用開始に向け、建設費用約30億円の財源確保も課題となっている。
 複数の自治体が共同で設置・運営する広域火葬場の建設計画は09年度に宜野湾市から他の4市町村に呼び掛けし、検討を進めてきた。県内では、那覇市など15市町村で構成する南部広域市町村圏事務組合が広域火葬場を運営している例がある。
 5市町村は12年6月に副首長を委員とする建設検討委員会を設置。昨年11月までに5市町村の15候補地から中城村安里の県道35沿いの敷地約4400平方メートルを建設地として最適だと判断した。現時点では火葬炉7炉を整備し、葬祭場を併設する方向で検討中だ。
 現在5市町村には火葬場がなく、住民は他市町村の施設を利用せざるを得ない状況がある。そのため火葬のため長距離の移動を強いられるほか、火葬費用も現地の利用者より高額なため負担が生じている。火葬まで数日待たされるケースもあるという。国民健康保険制度に基づき支給される葬祭費を引き上げ対応している自治体(北谷町)もある。5市町村に約20万人が暮らしており、自前の火葬場の必要性を求める声は根強い。
 一方で、建設に充てる財源確保が課題となっている。検討委は約30億円を見積もり、一括交付金の活用を予定しているが、対象事業となるかは不透明で見通しは立っていない。5市町村は各省庁の補助メニューの活用も視野に入れている。
 地元住民の意向も、23日に開かれた地権者説明会で一部地権者から反対の声が上がるなど、課題の一つだ。候補地一帯は06年に大規模な地滑り災害が起こった地域でもあり、災害対策にも万全を期す必要がある。
 浜田京介中城村長は「地権者の同意と地域住民の理解を得られるよう努力していく」との方針を示している。
 候補地の安里自治会は28日の住民説明会後に総会を開き、自治会としての受け入れの判断を示す予定だ。
(当山幸都、当間詩朗)