「沖縄スポーツに貢献を」 元FC琉球・新崎さんがジム開設


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自らのジムで会員にクロスフィットを指導する新崎直哉さん(奥)=9月26日、北谷町港のクロスフィットバグース

 元FC琉球ゴールキーパーの新崎直哉さん(28)が9月、北谷町港に欧米で人気の運動「クロスフィット」に打ち込めるジムを立ち上げた。最新フィットネスを武器に「沖縄スポーツのレベルアップに貢献したい」と意気込む。

 クロスフィットは重量挙げなどのウエート、懸垂などの自重、中距離走など心肺機能に負荷をかける各種目を組み合わせ、10~20分の短時間で体を動かし、体力増強や脂肪燃焼を目指す運動だ。発祥地・米国では消防士やスポーツ選手の基礎体力向上、男女の体形改善などを目的に、広く親しまれている。
 新崎さんがクロスフィットと出合ったのは選手時代の2011年秋だった。けがからコンディションを戻すためにと、沖縄市の専門ジムで始めた。2カ月ほどの短期間で「元に戻っただけでなく、瞬発力やボールに反応するスピードで周りの選手を上回れた」と期待以上の効果を実感した。
 同年末に4年の選手生活を終え、次の進路を定める必要があったが「クロスフィットに決めていたから、全然不安はなかった。この運動で、自らの体を思い通りコントロールできるようになる自信が持てた」。沖縄市のジムでトレーナー見習いとして2年の経験を積み、この9月に独立した。
 サッカー選手としての経験で「自分の意思と実際の動きの差が大きくなるほど、ミスが増える」と感じていた。クロスフィットのトレーニングでは「全身の筋力向上だけでなく、自分自身の体をどう効率的に使い、いかに想像通りに動かすかが身に付く」と説明する。以前指導した美里工高バレーボール部の1人は「半年でジャンプ力が30センチも伸び、普通の選手がエースに成長した」という。
 「世界や日本のトップアスリートは上半身と下半身のバランスが取れ、安定したプレーができている」と解説。「各競技の専門的な練習と同時に行える、クロスフィットを通じた体づくりを広め、沖縄スポーツのレベルアップに貢献したい」。熱い思いを胸に、新たな夢へ走り出す。(普久原裕南)