修学旅行に安心を アレルギー対応食材、商品化へ


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アレルギーに対応した食材で作った料理を試食するホテル業者ら=8日、南城市百名

 観光関連の県内外17社・団体でつくる「沖縄サポートデスク準備委員会」(大城直輝代表)は、食物アレルギーのある修学旅行生たちも沖縄観光を楽しめるようにアレルギーに対応した業務用食材を開発した。早ければ2014年度内に商品化し、生徒を受け入れる宿泊施設や飲食店へ販売していく。同委員会は15年度に社団法人としての設立を目指し、事業を本格的に展開する。

 アレルギーに対応した業務用食材は牛乳や小麦、卵など10品目を除去した肉加工製品や煮物など。現在、準備委員会に所属する沖縄ハム総合食品(読谷村)、ジェイシーシー(糸満市)、あいあいケータリング(宜野湾市)の3社を中心に製造し、今後製造会社を拡大していく。
 南城市百名のカフェやぶさちでこのほど試食会が開かれ、県内4ホテルや飲食店の関係者も参加した。サザンビーチホテル&リゾート調理部の上地直樹統括料理長は「これまで独自のメニューでアレルギーのある生徒らに提供してきたが、一般料理も同じキッチンで作っているため手違いの恐れがある」と話した。今回の開発について「専門家が作ったアレルギー対応食材の方が安全で、ぜひ利用したい」と強調した。
 同委員会の大城代表は「これまで沖縄に来られなかったアレルギーのある生徒も来られるように取り組みたい。今後飲食店などがより使いやすい製品を開発していきたい」と話した。(呉俐君)