具志堅莉奈、日中新でV 全国中学女子重量挙げ


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53キロ級で中学新となるスナッチ65キロを持ち挙げる具志堅莉奈=17日、長崎県の諫早農業高

 女子重量挙げの長崎がんばらんば国体記念全国中学生選抜大会が17日、長崎県諫早市の諫早農業 高であり、女子53キロ級の具志堅莉奈(玉城)がトータル137キロ、スナッチ65キロ、ジャーク72キロのいずれも日本中学記録を更新して優勝した。

◆東京五輪へホープ出現
 五輪種目の女子重量挙げを強化するために用意された舞台で、スナッチ、ジャーク、トータルの中学新記録を塗り替え、期待にきっちりと応えた。「緊張したけど楽しみながらできてよかった」。自身の持つ中学記録を更新した具志堅莉奈は納得の表情を浮かべた。観客も多い国体という初めての大舞台で堂々と大物ぶりを見せつけた。
 出場者の5人は8月の全国中学生選手権でトータル100キロ以上を持ち上げた力自慢ばかり。具志堅のスナッチ第1試技60キロは出場者の誰もが挙げられなかった重さだった。16キロも体重が重い選手が挙げられない重量を、最後に登場した具志堅は確実に持ち上げた。
 具志堅が重量挙げを始めたのは小学5年生の時。世界レベルで活躍する11歳上の姉・美沙希の存在に憧れたからだった。南部工業高で指導していた屋良博之監督の下で、実力をめきめき付けてきた。技術的に未完成な部分もあるが、次々と記録を塗り替え、急速に力を付けてきた中学3年生の伸びしろは計り知れない。屋良監督は「東京オリンピックは十分に狙える」とその潜在能力に太鼓判を押す。
 「きついのを乗り越えた達成感が好き」。ホープは、満足感あふれる笑顔を見せた。(関戸塩)