「普天間、地下も危険」 枯れ葉剤で3氏報告 東京


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(右から)河村雅美さん、ダニエル・ブローディーさん、ジョン・ミッチェルさん=30日、東京都の日本外国特派員協会

 【東京】沖縄・生物多様性市民ネットワークディレクターの河村雅美さん、ジャーナリストのジョン・ミッチェルさん、沖縄キリスト教学院大学教授のダニエル・ブローディーさんが30日、都内の日本外国特派員協会で会見し、猛毒ダイオキシン類を高濃度で含む米軍の枯れ葉剤問題など県内の環境汚染について報告した。

 ミッチェルさんは、返還が合意されている米軍普天間飛行場に、枯れ葉剤「エージェント・オレンジ」があったとする元米兵の証言を紹介し、「普天間の危険性は上空だけでなく、地下にもある」と強調した。さらに、沖縄で枯れ葉剤に接触した元米兵の子どもたちにも、健康被害など影響が及んでいることを報告した。
 河村さんは米軍遺棄とみられる61本のドラム缶が沖縄市サッカー場で2014年1月に見つかった事例を報告。ダイオキシン研究者による調査で、ドラム缶の付着物からベトナム戦争で米軍が使用した8種類の枯れ葉剤の中で、最も毒性が強く発がん性が指摘されている「ピンク剤」「グリーン剤」の可能性があることが明らかになったことも紹介した。
 ブローディーさんは、米国防総省が沖縄での枯れ葉剤の存在を否定する理由について「お金の問題が大きい」と述べ、枯れ葉剤による健康被害に対する補償などに巨額な費用を要するとした。