辺野古工法、水路変更など問題視 県、あす以降指摘


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 県環境部は、沖縄防衛局が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて提出した4件の工法変更申請に対する意見を4日以降にまとめる。
 防衛局が申請した美謝川の切り替え水路の変更に関して、2011年末に県に出した環境影響評価書の段階での主張との整合性などを指摘する見通し。

土砂運搬方法の変更申請に対しては、交通渋滞の影響などに言及する方針だ。
 美謝川の切り替え変更について環境部は、環境影響評価で防衛局が採用しなかった工法と似ている点を問題視。防衛局が暗渠(あんきょ)(地下水路)の長さを昨年3月の埋め立ての本申請時より約4倍の千メートルに変更した点で、生態系への影響などについて指摘する。
 国道329号の内陸側で採取する埋め立て土砂は、ベルトコンベヤーなどで運搬する計画だったが、防衛局は329号からダンプカーで搬送する方法に変更を申請した。環境部は、交通渋滞に伴う排ガスや騒音など環境面への影響について見解を示す方針だ。
 埋め立て沿岸部に仮設道路を新設する申請に対しては、道路設置に伴う赤土流出対策を求めるが、道路敷設予定地に埋蔵文化財があることから、防衛局側の認識を疑問視している。
 環境部は、防衛局の本申請に対する昨年11月の意見提出時には「懸念が払拭(ふっしょく)できない」との総評を前文で示したが、今回は総評はせずに4件の変更部分に対する指摘事項を列挙する予定。「懸念」の文言も盛り込まない見通し。
 県土木建築部は環境部の意見を受けて防衛局に見解を求める。土建部が先に出した33問の質問に対する防衛局からの回答についての再質問もする方針だ。