水道広域化で合意 県と離島8村、覚書調印へ


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 本島周辺離島8村と水道事業の広域化を目指す県は10月31日までに、対象の8村全ての村長と基本合意した。県知事、県企業局長、8村長が6日、県庁で基本合意の覚書に調印する予定だ。水道広域化により、本島に比べてはるかに高い離島の水道料金引き下げにつながる見込み。

 一方、県企業局の供給事業から受水している本島地方22市町村と伊江村では水道料金が上がることが想定される。県は年明けにも23市町村に説明を始め、理解を求める方針だ。
 広域化の対象は北大東、南大東、粟国、渡名喜、伊是名、伊平屋、座間味、渡嘉敷の8村。離島では水道事業の運営費用が高く、技術や人員も足りていない現状がある。2012年度の8村の月平均水道料金は本島平均の2倍で、県内で最も高い北大東村は3535円で2・8倍となる。広域化で県企業局が供給の大部分を担い、格差の縮小や事業の安定を目指す。
 県企業局は、23市町村への販売価格が上がることについて理解を求める方針だ。値上がりの額について詳細に計算する必要があるため、年明けになるとしている。
 県企業局は現段階で、23市町村の標準世帯で水道料金が約50円値上がりすると試算している。実際に住民が支払う水道料金は市町村が独自に設定する。