経済

太陽光エネ、夜間に売電 蓄電・出力システム開発

 太陽光発電設備のチュラエコネット(沖縄市、高橋一博社長)は、日中に太陽光パネルで蓄電した電力を夜間に電力会社の電力系統に放電する技術「SAKU(Solar Auto Kickback Uploading)システム」を開発した。

今月中にも沖縄市知花で実証実験を開始する。昼間に蓄電した電力を夜間に放電することで、現在、中断している沖縄電力の電力系統への接続が期待される。
 SAKUシステムは50キロワットの太陽光パネルを3枚使用する。1枚目のパネルで日中に発電した電力は50キロワット未満のパワーコンディショナー(変換器、パワコン)を経由して、電力会社の系統へ接続し売電する。残る2枚のパネルで発電した電力は蓄電池に充電。太陽光発電が止まる日没後に蓄電池にためた電力を、パワコンを経由して電力系統に接続する。日中、夜間と分けて放電することで、売電時間が長くなるほか、50キロワット未満の49・9キロワットのパワコンを使用するため、主任技術者の選任や保安規定の届け出が不要な「低圧契約」での売電が可能となる。主に、発電事業者が対象だが、今後、家庭用の太陽光発電にも対応していく計画だ。
 沖電は現在、受け付け済みの再生可能エネルギーの接続可能量が上限の310メガワットを超過したとして新たな太陽光発電施設からの接続を中断している。
 接続可能になるために(1)電力需要が少ない2~4月の太陽光発電出力を抑制する(2)蓄電池を設置して昼間全量充電した電力を需要の多い夕方以降に出力する―ことなどを承諾した場合に限っている。
 SAKUシステムのうち、1枚目の太陽光パネルを2~4月の間のみ電力系統に接続せず、残り2枚で蓄電した電気のみ夜間出力すれば、沖電の条件をクリアすることが可能となる。
 沖縄電力によると「チュラエコネットから現在、相談を受けている段階。今後、接続の申請があれば、技術的な検討を含め、個別に対応していく」という。
 チュラエコネットの高橋社長は「SAKUシステムは電力系統への接続が難しい地域で有効な解決策になる」とした上で、「沖電の太陽光設置条件をクリアしても電力系統への接続可能量には限界がある。今後、同システムを活用した発電事業や電力インフラ整備事業にも挑戦していきたい」と語った。(佐々木健)



琉球新報