辺野古ボーリング調査、延長へ 沖縄防衛局、台風相次ぎ


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 沖縄防衛局は米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸部への移設計画に伴う海底ボーリング調査で、今月30日までとしていた履行期間を延長する方向で4日までに最終調整に入った。

台風の影響で作業が遅れ、延長は避けられない情勢となっていた。16日の知事選まで作業は中断される見通しで、政府が来年6月までの着工を目指す埋め立て本体工事の工期にも影響するのは必至だ。
 防衛局は延長を決定後、県に連絡する方針だが、公有水面埋立法に基づく県への変更申請や岩礁破砕の協議書の再提出は不要という。民間業者との調査契約期限は見直すことになるが、大型台船の借り上げ期間延長などで契約額を実費が超過すれば、調整が必要となる可能性もある。
 防衛局は8月18日にボーリング調査を開始、予定する16カ所のうち、9月16日までに水深の浅い7カ所で調査を終えた。10月中には水深の深い残る9カ所の調査を終える予定だったが、台風接近などで作業の見直しを余儀なくされた。
 一方、知事選への影響を考慮して政府、与党から当面作業を見合わせるべきとの声が上がり、4日現在、海上作業は中断している。
 防衛局は調査結果を基に工事設計をまとめ、来年前半に埋め立てに着工する方針だが、作業が再開されれば世論の反発を強める可能性がある。