性暴力被害者支援センター 病院拠点見送り 連携型で


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 県が来年1月下旬の開設を目指す、性暴力被害者の相談から必要な支援までを1カ所で行う「ワンストップ支援センター」について、当初予定していた「病院拠点型」を見送る方針であることが25日、分かった。

開設時は県内に相談センターを設置し、相談センターが被害者と関係機関をつなぐ「連携型」となる方向だ。24時間対応での運営も現段階では不透明な状況だ。
 県によると、当初は県立中部病院内に相談業務と緊急時の医療的処置ができる施設を整備する方向で検討していたが、同病院内ではスペースや医師の確保が難しいことから、病院拠点型での開設は困難と判断したという。
 県平和援護・男女参画課の担当者は「拠点型にこだわるより、まずは地域資源を活用してスタートさせたい。建物と人材と医師の手当の問題を解決し、病院拠点型を実現したい」としており、将来的に病院拠点型に移行する考えだ。
 ワンストップ支援センターについては、2013年度に有識者でつくる県の検討会議が「病院拠点型で24時間365日対応のセンターとすること」を取りまとめ、県に提言していた。
 センターの運営業務は県看護協会に委託する。被害者保護のため場所は公表しない。「連携型」では、相談センターが電話で相談を受け付けた後、相談支援員が被害者の要望を聞き司法や警察、医療などの関係機関につなぎ被害者を支援する。