第1回沖縄大交易会が閉幕 2日間 商談1900件


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約1900件の商談が行われた大交易会の個別商談会場=28日午後、宜野湾市立体育館

 食品業者が一堂に集う国際商談会「第1回沖縄大交易会」(県、沖縄懇話会主催)が28日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターと市立体育館であり、2日間の日程を終えて閉幕した。

国内外から出展企業、バイヤー計361社が参加。県内企業86社、県外企業114社が出展し、2日間で約1900件の商談が行われた。
 午前中はバイヤーが自由に展示ブースを回り商談する「フリー商談会」を実施した。午後から事前交渉を踏まえたアポイント型の「個別商談会」を開いた。
 奈良県から出展した食品機器メーカーの菱豊(りょうほう)フリーズシステムズは食品の鮮度を保ったまま凍結や解凍ができる機器を展示。同社営業部の弓削公正次長は「鮮度を気にするアジアの企業をターゲットに出展したが、予想外に沖縄の企業からの問い合わせも多かった。今回の出展は大成功だ」と喜んだ。
 福島県から桃を出展したあぶくま食品商品部の高橋泰生主任は「大交易会に出展して、国内外から多くの引き合いがきた。改善してもらいたい部分もあったが、第1回としては上出来だと思う」と感想を述べた。

◆参加者「狭い」「短い」/施設など課題浮き彫り
 国内最大級の国際食品商談会「第1回沖縄大交易会」は、沖縄が国際物流拠点の役割を担い、商談成立などの成果を挙げた。一方、出展ブースの手狭さなど課題も浮き彫りになった。
 香港から参加したバイヤーの男性は「展示内容は国際規模だが、ブースが詰め込まれており、会場が狭い。シンガポールのようなMICE施設が必要だ」と話した。中国から参加したバイヤーは「個別商談会の時間が1回30分と短い。もう少し、サプライヤーの話を聞く時間が欲しかった」と指摘した。
 バイヤーや出展企業の他にも、沖縄地区税関や動物検疫所沖縄支所などの公的機関がサポートコーナーを設けたほか、ANAカーゴや沖縄ヤマト運輸、琉球海運などがブースを設置し、海外に沖縄の物流の優位性をPRした。
 食肉を出展した企業の担当者は「検疫や輸出の方法など分からないことがあったが、公的機関のサポートコーナーで、話を聞けて役に立った」と感想を述べた。