75歳で空手4段 町田さん、黒帯に貫禄


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<北中城>上地流空手4段に昇段した75歳の町田常子さん

 【北中城】北中城村安谷屋にある空手の上地流アゲダ女性道場(町田初子館長)で、75歳の町田常子さん=北谷町吉原=が4段の昇段試験に合格した。

63歳の時に女性道場の門をたたいた常子さんはこれまでの12年間、水、金曜日に行われる稽古に欠かさず通い、鍛錬を重ねてきた。入門時の年齢もさることながら、75歳での昇段も極めてまれで、同門の門弟たちも快挙をたたえる。
 幼少のころから空手を志していた常子さんは、20代の時に初めて空手道場に入門を願い出た。しかし当時、女性への門戸は狭く、断られたという。以来、琉舞に打ち込みつつも空手に対する思いは募るばかりだったという。
 女性だけの道場があることを知り「最後の習い事」と決め、入門した。女性道場の町田初子師範から教えを受け、「強くなるより、体を鍛える」を主眼に置き、稽古に取り組んできた。
 以来、欠かさず通い続けてきた。常子さんは「好きでやってきた。休みたいと思ったことはなかった」と話す。「おかげで足腰は今も丈夫。体力もつき、風邪をひいたこともない。このまま元気を維持したい」と話す。
 アゲダ女性道場には現在約30人以上の女性門弟がいるという。沖縄の伝統空手の今後について常子さんは「若い人が習って、盛り立ててもらえれば」と期待を込める。11月21日の昇段試験に合格し、締める黒帯にも貫禄が増す。3日の男女合同の稽古でも、20人近い同僚と共に気合いっぱいに鍛錬に励んだ。
 アゲダ女性道場の問い合わせは(電話)098(935)3600。
英文へ→75-year-old Okinawan woman attains a Karate black belt