反戦訴え親子3人劇 「楽市楽座」が野外公演 糸満


社会
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カラフルな衣装を身に着け熱演する野外劇団「楽市楽座」の劇団員と劇に見入る観客たち=7日、糸満市中央市場三角ヤード

 【糸満】親子3人で全国を旅する野外劇団「楽市楽座」が6~8日の3日間、糸満市中央市場三角ヤードで、現代劇「虹をわたって」を上演した。劇団員は、お手製の水上に浮かぶ回り舞台の上を駆け回り、童話的な物語の中に社会風刺を織り交ぜた劇を1時間半にわたり熱演した。

 「楽市楽座」は大阪出身の長山現さん(55)、佐野キリコさん(47)、佐野萌さん(14)の親子3人の劇団で、2010年に全国行脚を開始、野外公演の魅力を各地で伝えている。脚本演出、舞台衣装制作、楽器演奏など全てを3人が手掛けている。
 今回上演した「虹をわたって」は、海の記憶を運ぶカタツムリと脱走兵のカニ、捨てられた子猫が橋の下で出会い希望を探すストーリー。小さな生き物たちが織りなす物語の中に反戦メッセージがちりばめられている。
 沖縄公演はことしで4年目。3人は毎年、公演の合間をぬって東村高江に足を運び、劇の上演やヘリコプター着陸帯建設工事に反対する座り込みに参加している。
 13~15日は宜野湾市の普天満山神宮寺で、19~22日は那覇市のにぎわい広場(牧志第2公設市場跡地)で午後7時から公演する。入場無料で、観客の気持ちの分だけ「投げ銭」を受ける。
 問い合わせは同劇団(電話)090(9056)7826。