辺野古工法変更 県が防衛局に5次質問の方針


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 県土木建築部は、沖縄防衛局が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて提出した工法変更申請のうち、県知事が承認の可否をまだ判断していない残り1件の土砂運搬方法の内容について、防衛局に5次質問を送付する方針を固めたことが20日までに分かった。

来週半ばに防衛局に提出し、回答を受けて翁長雄志知事が年明け以降に判断する見通しだ。
 県の當銘健一郎土木建築部長は19日、翁長知事、安慶田光男、浦崎唯昭の両副知事を交えた会合で、土砂運搬方法変更に対する審査状況を報告し、対応を協議。防衛局が県の4次質問に対して、美謝川の水路切り替え変更を再申請すると回答したことなどについて、その時期や詳細を尋ねる方針を確認した。
 土建部は土砂運搬方法の変更について既に、知事に承認可否判断を仰ぐための審査報告書の作成に入っているが、5回目となる質問を防衛局に送れば、作業はさらに長引くことになる。
 土砂運搬方法の変更申請は防衛局が事実上、移設に反対している名護市の関与を回避することを目的に、移設予定地に流れる美謝川の水路切り替え変更の申請と併せて提出していた。だが土砂運搬方法変更は、11月下旬に申請を取り下げた美謝川の水路変更を前提とした内容となっており、県は「つじつまが合わない」などとして計4回、防衛局に質問を出している。
 防衛局は前知事が昨年末に承認した埋め立て計画では当初、国道329号の内陸側の丘陵地にある辺野古ダムの周辺から採取する埋め立て用土砂をベルトコンベヤーを使用して運搬するとしていたが、ダムの管理権を持つ名護市の同意を得られる見通しが立たず、一部をダンプカーで運搬する方法に変更すると申請していた。