キングス、一丸白星 TKbjリーグ第25戦


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キングス―信州 第2クオーター、懸命にリバウンドを拾うアンソニー・マクヘンリー=2日、那覇市民体育館(仲本文子撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区2位=20勝4敗)は2日、那覇市民体育館で信州ブレイブウォリアーズ(東地区7位=9勝13敗)と今季第25戦を行い、83―68で勝利した。

キングスは第1クオーター(Q)、アンソニー・マクヘンリーのドライブや小菅直人のアウトサイドで点を重ねた。第1Qで9点差と優位に立ったが、第2Qはシュートがリングに嫌われて1点差まで詰められた。マクヘンリーがファウルトラブルでベンチに下がる苦しい状況にも見舞われた中で、並里成がアシストや得点でチームをけん引。大宮宏正はリバウンドで力を発揮して36―29とリードを保って前半を終えた。第3Qは点の取り合いになって互いに譲らなかった。第4Qは岸本隆一が13得点するなどキングスの攻撃が爆発して信州を突き放した。信州との第2戦は3日午後2時から同体育館で行われる。

琉球ゴールデンキングス(21勝4敗)
83―68(26―17,10―12,17―22,30―17)
信州ブレイブウォリアーズ(9勝14敗)

 【評】キングスが粘る信州を振り切った。第1Qは勢いに乗るキングスが上回ったが、第2Qから点数が伸び悩んで接戦になった。第3Qは互いに得点し、キングスがわずかにリードしたまま試合が進んだ。第4Q序盤も点の取り合いになり、終盤にキングスが内外から攻めて上回った。信州は終盤に失速した。(平安太一)

◆一人一人が努力した
 伊佐勉HC(キングス)の話 多くのお客さんが来てくれた新年一発目のゲームで勝てて、いいスタートが切れた。トリムが欠場している中で一人一人が努力して仕事を全うした。チームの勝利と言える。明日も勝たないと今日の勝利の意味がない。明日もいいゲームをする。

◆ついて行けなかった
 河合竜児HC(信州)の話 ゲームの流れは琉球が一枚上手だった。第4Qでギアを上げられたときに、うちはついて行けなかった。リバウンドと1対1が次への改善点だ。明日は気持ちのこもったリバウンドと守備から相手の嫌がることをやりたい。

◆山内 チームに勢い
 キングスにとって我慢の時間が続いていた。リードはしているものの点差を広げられない。キングスが得点すれば信州もやり返す。第3Qを終えた時点で53―51。勝負の行方はまだ見えていなかった。
 第4Q、試合を動かしたのは山内盛久だった。スチールからの速攻で得点すると、リバウンドも拾ってチームを勢いづけた。「いつも流れを変えるプレーを考えている」と背番号32は胸を張る。その活躍に触発されたようにマクヘンリーはインサイドを切り崩し、岸本隆一は外からリングを射抜いた。「自分の仕事ができたと思う」と山内はうれしそうに笑った。
 この日はインサイドの要となるキブエ・トリムが体調不良で欠場。苦しいチーム状況を選手全員でカバーした。アンソニー・ケントは長いリーチを生かしてリバウンドを奪い、大宮宏正は高い身体能力でルーズボールに絡んだ。伊佐勉HCは「ケントと大宮がハッスルしてゲームをつないだのが大きかった」と2人の活躍をたたえる。
 試合の最終盤には新城真司の3点弾も飛び出し、マクヘンリーは「個人個人がいつも以上に良い働きをしていた」と振り返る。新年最初のゲームで勝利したことにも満足している様子で「明日も勝って連勝する」と宣言。2015年をいい形でスタートするため、次戦も全力で相手に立ち向かう。(平安太一)