台湾大手企業、県内にスポーツ複合型商業施設


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 台湾大手の繊維メーカーでスポーツレジャー施設を運営する大魯閣(タロコ)グループ(台北市、謝国棟(しゃこくとう)社長)が県内に進出することが11日までに分かった。同社の日本進出は初めて。2月にも現地法人を設立する。

今後沖縄と台湾とのスポーツ交流を進め、県内にスポーツ施設を備えた大型商業施設の建設を検討している。数年以内に沖縄にプロ野球チームを結成し、台湾リーグに参加させる構想も持っている。
 大魯閣グループの主力は大魯閣繊維(タロコテキスタイル)で、最近は経営を多角化し商業施設などの不動産開発を手掛けている。子会社の大魯閣(タロコスポーツ)はバッティングセンターやボウリング場を運営している。同社は鈴鹿サーキットと提携して、年内にサーキットカートでレーシングコースを走る施設を備えた台湾初の大型商業施設を高雄に開業する。
 沖縄では手始めに複数の既存施設を賃貸する形で格安のバッティングセンターを運営する。5月までに開業予定。台湾のプロ野球など台湾に関する情報を発信し、台湾グルメも販売する。
 2014年1~11月に来沖した外国人客は82万8800人と過去最高を記録した。このうち約3割を台湾人客が占める。そこで夜のエンターテインメントとして、台湾リーグの沖縄開催を構想している。沖縄でプロ野球チームを結成して同リーグに参加させ、台湾と沖縄でプレーさせるという。既に台湾の球団関係者に構想を説明、出資金を募る準備をしている。
 同グループの謝国棟社長は、中琉文化経済協会の理事長で、台湾の野球を統括する中華民国棒球(野球)協会理事を務める。謝氏は琉球新報の取材に対し「沖縄は日本国内でも質の高い球場が多くある。沖縄のプロ野球チームを結成し、中琉文化経済協会理事長の任期中に台湾リーグに参加させたい」と話した。(呉俐君)