辺野古、浮桟橋に海保ボート接岸 海、陸で抗議、激しくもみ合う


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新基地建設に反対する市民のカヌーを排除しようとする海保のボート=名護市辺野古沖、16日午前9時35分

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画で、沖縄防衛局は16日午前、キャンプ・シュワブ沿岸部で前日に続き海上作業を実施し、浮桟橋に海上保安庁のゴムボートが接岸され始めた。辺野古沖では午前11時現在、海上保安庁の巡視船5、6隻が確認された。

 新基地建設に反対する市民らは船舶4隻、カヌー18艇を同海域に集結させ作業中止を求め抗議。ゴムボートに乗る海上保安庁の保安官がオイルフェンス近くで市民のゴムボート1艇のロープをつかんだところ、カヌー隊の市民らが「手を放せ。オイルフェンスの中に入っていないぞ」などと声を上げ、海保のゴムボートを一斉に取り囲むなど、一時激しくもみ合う場面もあった。
 一方、シュワブの旧ゲート前は15日から座り込みができないよう県警が封鎖しているため、市民らは16日午前6時ごろから新ゲート前で抗議行動を展開している。
 県警は午前8時ごろ、新ゲート前に警官約60人を配置。対峙する形となった市民側は「軍用車両は止めていない。排除されるいわれはない」と反発したが、県警は「道交法違反に当たる」などと警告した後、市民らを排除しようとしたが、市民らはこれを避けるように旧ゲート前に移動。その後、再び新ゲート前に戻り抗議を続けた。
 新ゲート前の道路中央部分に座り込んだ市民を排除した際に県警は「警官を押した」などとして、抗議行動の指揮を取る沖縄平和運動センターの山城博治議長を拘束しようとする場面もあった。
【琉球新報電子版】