【ラオス】交流促進 現地で確認 沖縄ラオス友好協会


社会
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ソンサイ首相府大臣(左から2人目)を訪問した沖縄ラオス友好協会の東副会長(同3人目)

 沖縄県とラオスの医療、文化、産業ならびに農業などの分野における交流を促進することを目的とした沖縄ラオス友好協会のラオス訪問団(団長・東良和副会長)が2014年12月24日から28日まで、ラオスの首都ビエンチャンと古都ルアンパバーンを訪問した。

一行は、首相府やラオス国立大学などを訪れ、ラオスと沖縄・日本との一層の交流促進を確認した。
 一行は01年から恒例となっている、琉球大学医学部の砂川元名誉教授を中心とする医療チームによる、ビエンチャンのサタティタート病院での恵まれない子どもたちを中心とする患者たちへの口唇口蓋裂チャリティー手術を視察した。患者の若い女性は「これで結婚できる、本当にうれしい」と話していた。ラオスでは同分野での医療技術が進んでおらず、シンガポールやタイで手術を受ける必要があり、恵まれない子どもたちへの手術は、こういう援助活動のみになっている。
 また一行は、関係省庁、ラオス国立大学を訪問したほか現地の小学校も訪問した。小学校約10校では、歯科診療所設置を通し子どもたちの虫歯予防に努める「チャーガンジュープロジェクト」が進んでおり、小学生の虫歯予防に大きく貢献している。関係省庁訪問では、首相府で将来の首相候補ともいわれているソンサイ首相府大臣への表敬が実現。ソンサイ大臣からは「今後のラオスと沖縄のますますの交流発展に大きく期待している」とのメッセージがあった。
 今回の訪問にオブザーバーとして参加したが、沖縄とラオスの友好関係は、単に沖縄県だけでなく、ラオス国と日本国の信頼関係の構築に役立っており、ラオスの方々から本当に感謝されていると強く感じた。当地での琉球大学医学部・教育学部、県歯科医師会の長年の功績に心から敬意を表するとともに、本当の意味でのラオスの方々の人生に貢献しているプロジェクト内容に感銘を受けた。
 各訪問先ではそれぞれ、「今後もラオスと沖縄の友好交流が促進することを願う」という話をされていたので、これからも琉球大学、沖縄ラオス友好協会の活動を応援するとともに、私自身も微力ながら何かできる範囲から貢献協力していけたら、と強く感じる視察となった。(遠山光一郎通信員)