第三者委、今週中に設置 辺野古埋め立て検証へ


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名護市辺野古の第三者委員会の立ち上げについて記者の質問に応える翁長雄志知事=26日午前9時45分、県庁

 翁長雄志知事は26日午前、県庁で記者会見し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画に関する前知事の埋め立て承認に法的な瑕疵(かし)がなかったかどうかを検証する外部有識者らの専門家チーム「第三者委員会」を今週中に設置すると発表した。第三者委は桜井国俊沖縄大名誉教授(環境学)ら6人で構成し、4月をめどに検証結果の報告をまとめる。それを受けて翁長知事は仲井真弘多前知事による埋め立て承認の取り消しや撤回について判断する。

 翁長知事はこれまで「瑕疵のなかった場合でも知事選で民意が示されたことが新たな事由に当たり、撤回は可能だ」との認識を示している。会見では「辺野古基地は造らせないという政策は変わらない。その辺からどういう解釈ができるかあらためて考えたい」と述べた。
 一方、政府が辺野古沖で移設に向けた海上作業を再開させたことに関しては、26日にも沖縄防衛局に対し、県の埋め立て検証作業中は作業を見合わせるよう要請する考えを表明。キャンプ・シュワブのゲート前や海上での警備については、作業に抗議する市民の負傷が相次いでいることに対し、県警と海上保安庁に警備でけが人を出さないよう申し入れる考えを示した。
 桜井氏のほか第三者委メンバーは大城浩氏、當真良明氏、田島啓己氏の弁護士3人が決まった。そのほか環境分野から2人の専門家を加える予定だ。
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