引きこもりに理解を 貧困、就職難が要因 那覇で交流会


社会
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シンポジウムで引きこもりについて報告した(右から)東邦治さん、前田智子さん、小野善郎さん、佐藤洋作さん=21日、那覇市の県男女共同参画センター・てぃるる

第10回全国若者・ひきこもり協同実践交流会inおきなわ(主催・同現地実行委員会、若者支援全国協同連絡会議)が21日、那覇市の県男女共同参画センター・てぃるるで始まった。シンポジウムや分科会があり、県内外から約500人が参加した。登壇者らは引きこもりの背景に貧困や就労問題など若者を追い詰める社会構造の不安定さがあるとして、居場所づくりや支援者養成など総合的な施策展開を訴えた。22日まで。

 シンポジウムは県内外の4人が登壇し、仲本晴男県精神保健福祉センター所長がコーディネーターを務めた。
 西原町のNPO法人わくわくの会の前田智子さんは「地域に理解者が少なく相談できる所が少ない」と報告。名護市の「アトリエみらい」の東邦治さんは「居場所づくりと支援者養成は車の両輪だ」と語った。
 若者支援の在り方について、和歌山県精神保健福祉センターの小野善郎さんは、地域特性を生かした支援プログラムの意義を強調した。
 東京都のNPO法人文化学習協同ネットワークの佐藤洋作さんは、貧困世帯の家族や子どもへの社会保障の拡充を求めた。
 22日は午前9時から同会場で、実践交流会や支援者養成講座、家族・当事者の各交流会などがある。問い合わせは事務局(電話)098(834)9674。