辺野古に一時新たな柵 国道事務所がテント移動をけん制


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、移設に反対する市民が25日午後、ゲート前から国道を挟んで反対側の歩道そば緑地帯にテントを新設した。沖縄総合事務局北部国道事務所は同日夕、新設されたテントのある緑地帯を囲い込むように柵を設置した。

市民らは柵の撤去や設置根拠の説明を求め抗議したが、事務所側が応じず混乱した。事態の収拾がつかないため、市民側は緑地帯に移動したテントを解体することを条件に柵の撤去を求め、同日午後9時前、どちらも撤去された。
 北部国道事務所や沖縄防衛局は26日を期限に、ゲート前の歩道に設置されている市民らのテントの撤去を求めている。市民らは25日午前、雨天時に浸水していたことなどから、テントを国道を挟んで反対側歩道そばの緑地帯に移動させる前提で、荷物などを移した。午後にはテントを新設した。ゲート前のテントはそのままの状態だ。だが、北部国道事務所や沖縄防衛局は移動ではなく、ゲート前周辺からテントを撤去するよう重ねて求めていた。夕方、緑地帯を囲むように柵を設置したのはテントの移動もけん制したものとみられる。

緑地帯を囲むように柵を設置する沖縄総合事務局北部国道事務所の作業員と設置に抗議する市民ら=25日午後6時20分ごろ、名護市辺野古