「渡嘉敷は魅力の島」 国立公園指定から1年でイベント


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慶良間諸島国立公園指定1周年の記念行事で講演した土屋誠氏=2日、渡嘉敷村

 【渡嘉敷】慶良間諸島が昨年3月5日に国立公園に指定されてから1周年を迎えた。国立公園の魅力を伝えることを目的とした1周年記念イベントが2日、渡嘉敷村で開かれた。環境省那覇自然環境事務所および慶良間自然保護官事務所が主催し、記念講演・報告会を村役場大会議室で開き、村住民ら約50人が参加した。

 環境省那覇自然環境事務所の植田明浩所長は「国立公園となり、一定の効果があった。地域が活性化されるきっかけになれば」とあいさつした。松本好勝渡嘉敷村長は「国立公園で観光客も増えた。村民が一丸となって村の活性化に取り組みたい」と話した。
 自然地理学専門家の小泉武栄氏(東京学芸大学名誉教授)、サンゴ礁生態学専門家の土屋誠氏(琉球大学名誉教授)が講師に招かれ、慶良間諸島の特徴や島の生い立ちについて語った。小泉氏は「慶良間諸島の地形地質」、土屋氏は「サンゴ礁の恵み」と題し講演、「渡嘉敷島はいろいろな宝物が隠れている魅力あふれる島だ」と強調した。
 自然保護官らが国立公園指定後の状況、調査結果や島に生息する陸上生物や慶良間諸島の航空レーザー測量などの動画映像を披露した。参加した沖縄青少年交流の家の知念勝美さんは「勉強になった。自身の指導に生かしたい」と語った。(米田英明通信員)